2011年にこのデザイン会社を設立し、10年以上の月日が経ちました。
改めてデザイン会社の役割とは何かと考えます。


巷にはブランディング、デザインシンキングと言った言葉が溢れており、ビジネスにおいてデザイナー的思考、方法論を持つことが重要だと言われています。一方でデザインを生業としている私たちは、こういったブランディングやデザインシンキングの一様な方法論に昨今違和感を覚えています。
もちろん全てを否定するわけではなく、むしろその方法論に従い、ロジカルにデザインを進めることこそプロフェッショナルなデザイナーだと考えてきました。


では、違和感とは何か。それはこの20数年で大きく変化している価値観（多様な価値観を受容する社会）や資本主義経済の限界、あるいは戦争といった不安定な世界情勢の中において、一様な方法論にて進めてきたデザインという行為が、正しい解を導き出せているのであろうかという自らの問いにあります。


そこでアエテという社名の由来である、敢えて私たちはこの混沌とした時代に、全てを肯定し、あるいは全てを否定し、あらゆる可能性、手段を用いて新たな価値の創出にチャレンジしたいと考えています。 生活や生き方をつなぐ存在としてデザインに回帰する。そこが私たちアエテの挑戦です。


デザインの中心には、心がある。
これだけは時代が変わろうとも私たちの変わらぬ信念です。